平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。

2023年8月期の決算では、独自のオペレーションノウハウによる既存店の効率経営、店舗の大型化による生産性・効率性の向上が進むとともに、コロナ禍中にも継続的に出店してきた店舗の業績が寄与することとなりました。おかげさまで売上高は前期比43.8%増の546億円、営業利益は同247.6%増の76億円となり、ともにコロナ禍前の水準を大幅に超える実績を上げることができました。これもお客様や株主様をはじめステークホルダーの皆様のご理解ご支援の賜物と、心より感謝しております。

 

さて、当社では、株主の皆様への利益還元を経営の重要課題のひとつと認識し、中期経営ビジョン「エンタメをインフラに」を実現させるべく鋭意、諸施策を推進しております。主力のカラオケ事業では、駅前・繁華街への継続出店や近畿エリアへの展開をスタートさせました。また、東南アジア諸国をはじめ海外への出店を加速しております。
さらに、ルーム内でカラオケだけではなく、カラオケ以外にも楽しめる様々なサービスを提供するPER(Private Entertainment Room)など新たなコンテンツ・サービスの研究・開発を進めることによって、次なる成長の柱を創出してまいります。これらを通じて、事業のさらなる成長と資本効率の改善等に取り組み、中長期的な株式価値向上とともに、継続的な配当を実施してまいりたいと考えております。

 

私たちはこれからも経営理念の実現に向けて、人財の力を強みとし、新たな成長に向けて企業努力を続けてまいります。当社グループの今後の挑戦にご期待いただき、引き続き変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。
 

中期経営ビジョン「エンタメをインフラに」3つの重点施策

(1)日本の隅々まで「カラオケまねきねこ」をつくる

目標とするカラオケルーム数30,000ルームに対し、主に駅前繁華街の出店を積極的に行い、2023年8月期は48店舗の出店を果たし、期初の14,500ルームから、16,200ルームとなり、目標の半分には到達した計算になります。今後も積極的な出店を継続してまいります。

(2)エンターテインメントを人々の生活上になくてはならないものにする

カラオケに軸足を置きつつ、新しいエンターテインメントを提供し、ルームでの楽しみ方を広げていく取り組み(PER:Private Entertainment Room構想)です。当社独自のコンテンツを生配信できるライブビューイング網の全店構築、スマホコンテンツをルームの大画面や音響設備で楽しめる「ミラPon!」の全店配備を完了。SNSを意識した試みである「ONEREC」も提供を開始しました。加えて、まねきねこのアプリもリニューアルし、お客様のスマホでオーダできる「まねちゅ~」や、ゲームコンテンツの拡充を行いました。今後はアプリ内決済も含め、便利な機能を実装・進化させていく予定です。PERの実現に向けて、引き続きOMO(リアルとデジタルの融合)を推し進め、新たなエンタメ体験価値を随時創出し、新サービス/新業態として立ち上げていくことで、業績成長を中長期的に牽引してまいります。

(3)その礎としての人財の採用と育成

店舗網の拡大とサービスの高度化を実現するには、人財の採用と育成が不可欠です。前期は、自社研修施設「まねき塾」の東京移転・拡充を行ったほか、この1年で採用目標330人を大きく上回る414人を当社グループに迎え入れることができたことは、大きな成果といえます。2022年9月の全社平均3.1%のベースアップに追加して、さらに2023年9月以降の2年間で段階的に社員の平均年収25%アップを発表しました。今後も、給与のみならず、“より働きやすい環境”を作るための施策を、さらに打ち出してまいります。