平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。

人々の生活は、コロナ禍から徐々に日常を取り戻しつつあります。2021年10月1日より、「カラオケまねきねこ」国内全店で営業を再開したところ、来店客数が急速に回復し、売上・利益とも好調に推移。まねきねこの再開を待ち望んでいたお客様が日本全国にいらっしゃることを改めて実感しました。その結果、同12月にはカラオケ事業の売上高が過去最高月商を記録しました。私たちの予想を超える早さで、業績はV字回復と言える水準まで戻ってきました。
 

これは、換気システムの増強をはじめとしたコロナ対策の積極的な展開、全室禁煙や「ゼロカラ」などの若い世代を意識したマーケティング施策に加え、過去2年のコロナ禍における非常に厳しい状況下でも、首都圏を中心とした駅前・繁華街への継続した出店、集客力の高い店舗の増室・増床など、積極的な店舗政策を行ってきた効果が表れたとみています。中期経営ビジョン「エンタメをインフラに」の実現に向けたチャレンジが、早くも功を奏しています。

「エンタメをインフラに」の3つを重点施策は、これからも着実に推し進めてまいります。

 

(1)日本の隅々まで「カラオケまねきねこ」をつくる

目標とするカラオケルーム数30,000ルームに対し、主に駅前繁華街の出店を積極的に行い、2023年8月期は48店舗の出店を果たし、期初の14,500ルームから、16,200ルームとなり、目標の半分には到達した計算になります。今後も積極的な出店を継続してまいります。

(2)エンターテインメントを人々の生活上になくてはならないものにする

カラオケに軸足を置きつつ、新しいエンターテインメントを提供し、ルームでの楽しみ方を広げていく取り組み(PER:Private Entertainment Room構想)です。当社独自のコンテンツを生配信できるライブビューイング網の全店構築、スマホコンテンツをルームの大画面や音響設備で楽しめる「ミラPon!」の全店配備を完了。SNSを意識した試みである「ONEREC」も提供を開始しました。加えて、まねきねこのアプリもリニューアルし、お客様のスマホでオーダできる「まねちゅ~」や、ゲームコンテンツの拡充を行いました。今後はアプリ内決済も含め、便利な機能を実装・進化させていく予定です。PERの実現に向けて、引き続きOMO(リアルとデジタルの融合)を推し進め、新たなエンタメ体験価値を随時創出し、新サービス/新業態として立ち上げていくことで、業績成長を中長期的に牽引していきます

(3)その礎としての人財の採用と育成

店舗網の拡大とサービスの高度化を実現するには、人財の採用と育成が不可欠です。前期は、自社研修施設「まねき塾」の東京移転・拡充を行ったほか、この1年で採用目標330人を大きく上回る414人を当社グループに迎え入れることができたことは、大きな成果といえます。2022年9月の全社平均3.1%のベースアップに追加して、さらに2023年9月以降の2年間で段階的に社員の平均年収25%アップを発表しました。今後も、給与のみならず、“より働きやすい環境”を作るための施策を、さらに打ち出していまいります。


株主の皆様への利益還元につきましては、安定配当の維持を基本に、当期末の配当金を1株当たり5円(前年同期比1円増配)、通期合計で12(1株あたり2円の記念配当を含む)円(同4円増配)といたしました。業績の本格的な回復と新たな成長軌道の創出を早期に実現し、より一層、株主の皆様のご支援にお応えしてまいります。今後も変わらぬご愛顧ご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。